モウセンゴケ

最終更新日
2016/07/29
●学名
Drosera rotundifolia
●科名
モウセンゴケ科モウセンゴケ属
●花期
6月〜8月
●生育地

北海道、本州、四国、九州の日当たりのよい湿地に生える食虫植物。北半球に広く分布する。分布域が広いにもかかわらず、独立の分類群として区別されるほどの変異性はなく、安定した植物群である。
日当たりのよいところを好み、ミズゴケ泥炭地のような酸性湿地に生えるが、高山帯で霧が発生しやすく、湿り気が十分あるようなところでは、湿地でなくても生育し、草地のふちなどに見られることがある。低地に生える場合は全体に発育がよく、草丈も高いが、高山帯に生える場合はしばしば全体が小型になり、tあかさ5〜6cmで花をつけるものもある。

●特徴

葉は混生し、倒卵状円形で長さ5〜10mm、基部はくびれて長い柄になり、表面には多数の紅紫色の腺毛が生える。腺毛は粘着し、小さい虫はこれに触れると動けなくなり、腺毛から分泌される液で消化される。葉の間から15〜20cmの花茎をだし、その先に10数個の花をつける。花弁は白色で長さ4〜6mm。

種小名のrotundifoliaは「円形の葉の」という意味。

●写真集

モウセンゴケモウセンゴケ 栂池自然園

●育て方
-
●近縁種

サジバモウセンゴケ (モウセンゴケとナガバノモウセンゴケがともに生えている地域に見られる。両者の種間雑種で、中間的な形を示す。)

ナガバノモウセンゴケ (北海道の大雪山沼ノ原とサロベツ原野、本州の尾瀬の高層湿原に生える多年草。)

●和名
毛氈苔。一面に毛が生えた葉を毛氈に、小型であるのをコケに、たとえたものである。
●参考図書
日本の野草(山と渓谷社)