ネジバナ

最終更新日
2018/03/21
●学名
Spiranthes sinensis var.amoena
●科名
ラン科ネジバナ属
●花期
4月〜9月
●生育地

日本全土から東アジア各地、ヒマラヤに分布する。日当たりのよい野原の芝地、田のあぜ、堤、芝生などに生える多年草。群生することもある。

●特徴

高さは15〜40cm。地中には白色で多肉の紡錘根がある。根出葉は長さ5〜20cm、幅3〜10cmの広線形で数枚つく。葉の間から10〜30cmの花茎を出し、桃紅色で可憐な小花が多数咲く。花茎は淡緑色で上部がねじれ、毛がある。花は翼に向き、鐘形で平開しない。苞は狭卵状披針形で長さ4〜8mm。萼片と側花弁は卵状披針形、唇弁は白色の倒卵形で、萼片よりすこし長く、上部は広い。ふちに細歯牙があり、先はそり返る。基部の両側には光沢のあるいぼがある。

花序のねじれ方は一定しているわけではなく、よく見ると左巻きと右巻きの両方あり、中には途中で巻き方が変わるものもある。

●写真集

ネジバナの花ネジバナ  庭の夏

●育て方

日当たりと風通しの良い場所に植える。植え込み材料はミズゴケなら新しいものを鉢から盛り上がるように、砂なら硬質鹿沼土5、軽石砂5を水はけのよい用土として使用する。芝生に植えてやると、自然に良く増える。
殖やし方は株分けの他、古い根を外して根伏せすると新しい芽が出る。こぼれ種で他の鉢に発芽することが多いが、意図的な実生は難しい。

●近縁種

ヤクシマモジズリ (屋久島原産で高さ5〜10cmと小さい品種。)

アメリカモジズリ (北米原産で白花)など。)

●和名
捩花
和名の捩花(ねじばな)はねじれた花序から付けられたもの。英名の「Lucky tresse」は「乙女の巻き毛」という意味です。
別名、モジズリ
●花言葉
思慕。
古くから詩にも詠まれてきた花で、らせん階段のように、茎のまわりに小花をびっしりとつけるのが特徴です。花のつき方は、右巻きのものや左巻きのもの、突然変異でまっすぐにタテにつくものなどがあり個性豊か、きれいに均等に茎を巻き上げながら咲く姿が、一途に相手を思う心と重なり「思慕」という花言葉がつきました。
●参考図書
日本の野草、野に咲く花(山と渓谷社)、家庭の園芸百科(主婦と生活社) 、美しい花言葉・花図鑑(二宮孝嗣著、ナツメ社)