北半球の温帯〜寒帯に約20種、日本に5種がある。
葉は左右から平たく跨状に互生する。花は白色か紫色を帯び、両性、花柱は3個。果実は刮ハ、種子にふつう付属体がない。
(印象)チシマゼキショウ科の花は小さな花が集まって咲くのと、意外と集団を作るので、山中で見ると豪華に見える。

チシマゼキショウの変種チャボゼキショウが本州、四国、および九州、アッカゼキショウとゲイビゼキショウが岩手県、ナガエチャボゼキショウが宮崎県にある。チシマゼキショウは花柄が極めて短いが、チャボゼキショウは花柄は長さ2〜4o、アッカゼキショウとゲイビゼキショウは6〜10o、ナガエチャボゼキショウは4〜6oになる。また、アッカゼキショウは外花被片が内花被片より短い点で、両片同長のゲイビゼキショウと区別できる。ハナゼキショウは本州(栃木県以西)と九州にみられる。これらは葉縁に突起がないことで、突起のあるチャボゼキショウ群やヒメイワショウブと区別できる。ヒメイワショウブは北海道から本州中部の亜高山帯と高山帯に生育する。これは花柄と果実が斜上する点で、花柄が平開し、果実が下向きになるチャボゼキショウ群と区別できる。イワショウブは北海道と本州の広島県までの湿地に分布する。これは他の種より大型で花茎は20〜30pになる。参考文献
日本の固有植物 (国立科学博物館叢書)
高山に咲く花 増補改訂新版 (山溪ハンディ図鑑)
園芸植物 (山渓カラー名鑑)
最終更新日 2021/08/14