イソギク

最終更新日
2015/11/01
●学名
Chrysanthemum pacificum
●科名
キク科キク属
●花期
10〜11月
●生育地

海岸の崖などに生える多年草。千葉県の犬吠埼から静岡県の御前崎が南限。

●特徴

茎は叢生して斜上し、高さ約40cm。晩秋〜冬に、茎の先端に小さな黄色の頭花を散房状につける。肉厚で裏面が白味を帯びた葉を密に付ける。
葉形は倒披針形か倒卵形、縁は全縁または浅く羽裂する。

●写真集

イソギクの花イソギク 野山の秋

イソギクの花イソギク 秋の庭

●育て方

年間を通して日当たりと風通しの良い場所で管理する。

灌水は1日1回を目安に、夏は朝夕の2回与える。

夏を除いて置き肥するが、小型にしめてつくりたい場合は無肥料にする。

植え替えは春か秋に行い、水はけの良い用土で、浅鉢か中深鉢に植え付ける。石鉢などに植えても風情がある。

増殖は株分けのほか6月頃に挿し芽もできる。野生菊の栽培では、交雑しやすいので実生の際は注意。

●近縁種

アワコガネギク (本州・四国・九州に分布。やや乾燥した山地の谷間や草地などに自生する。)

イヨアブラギク (愛媛県北部に自生。葉裏や茎上部に密毛があるのが特徴。)

シオギク (徳島県から高知県に分布。イソギクに似て、海岸沿いの岩場に自生する。栽培のキクとの雑種も野生化している。)

シマカンギク (本州の近畿地方以西・四国・九州に分布。日当たりの良い山地や丘陵地に自生する。)

タイキンギク (本州の紀伊半島南部・四国の高知県に分布。暖地の海岸の崖に自生する。)

ニジガハマギク (サンインギクとノジギクの自然交雑種。)

ハナイソギク (白い弁状舌がある。)

●和名
磯菊。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)、山野草大百科(講談社