ツリフネソウ

最終更新日
2016/01/10
●学名
Impatiens textorii
●科名
ツリフネソウ科ツリフネソウ属
●花期
6月〜10月
●生育地

北海道、本州、四国、九州に分布。山地や山麓の湿り気の多い場所生える一年草。

●特徴

高さ50〜80cm。茎はやや赤みを帯び、節がふくらむ。葉は互生し、長さ5〜13cm、幅2〜6cmの菱状楕円形で細かい鋸歯がある。
花序は葉腋から斜上し、紅紫色の花を数個付ける。花は長さ3〜4cmで、花弁3個、萼片3個からなる。萼片も紅紫色で花弁のように見え、下の1個は大きく袋状になり、その先端は細長い距になって、クルリと巻く。この距の部分に密がたまる。正面から見ると花弁は下の2個が大きくて黄色の斑点がある。雄しべは5個で花糸は短く、約が逢着して雄しべが包み込んでいる。
刮ハは長さ1〜2cmで肉質。熟するとちょっとした刺激で花被が5片にはじけてクルクルと巻き、種子がはじきとばす。

●写真集

ツリフネソウの花ツリフネソウの花

ツリフネソウツリフネソウ 秋の野山

●育て方

半日蔭で管理し、夏は日陰の涼しい場所で管理する。

灌水は1日1回十分与えるが、過湿にならないように注意する。

肥料は生育期に置き肥をする。

一年草なので、秋にタネを採り播きし、春に苗を鉢上げする。赤玉土・硬質鹿沼土の混合土で、水はけ良く植え付ける。

増殖は実生。播種後は乾燥しないように注意する。

庭植えにする場合は、樹木の下や湿り気のある半日蔭値に採り播きするとよく発芽する。

●近縁種

インパチェンス (南アフリカ原産。インパチェンス・サルタニーやホルスティーなどを交雑した品種群。)

オニツリフネソウ (下唇部分がピンクの白花。帰化植物。)

キツリフネ (黄花。山地の渓流沿いや湿った林内に生える一年草。)

ハガクレツリフネ (赤と白が混ざった花。山地の林内に生える一年草。)

●和名
釣舟草。細い花柄の先につり下がって咲く花の姿を、釣船(つるして使う釣花生けのなかで舟型をしたもの)にたとえたものをいう。
●参考図書
野に咲く花(山と渓谷社)、山草辞典(栃の葉書房)