四季の山野草図鑑／ハクサンオミナエシ

最終更新日

2017/06/20

●学名

Patrinia triloba

●科名

スイカズラ科オミナエシ属

●花期

7月～8月

●生育地

本州の中部地方以北の日本海側の山地帯～亜高山帯の日当たりのいい岩場や岩礫地に生える多年草。
日本固有種。

●特徴

高さは20～60㎝。葉は対生し、長さ2.5～10㎝、幅2.5～8㎝の広卵形～卵形で掌状に3～5中裂し、ふちに欠刻がある。下部の葉ほど柄が長い、花は黄色で直径6～7mmと小さく、集散状に多数つく。花冠は筒状で、基部がふくれて距になるのが特徴。そう果は長さ3mm。

●写真集

ハクサンオミナエシの花ハクサンオミナエシ　栂池自然園

●育て方

年間を通して日当たりと風通しの良い場所で管理する。冬は霜よけが出来る場所で保護したほうが無難。

灌水は１日１回を目安に、地上部のない時期も乾きに応じて与える。

肥料は多めに、春・秋に１～２回薄い液肥を与える。

植え替えは３月中旬頃行い、硬質赤玉土・硬質鹿沼土などの混合土で植え付ける。

増殖は、植え替え時の株分けか実生による。発芽率は良いが、開花には３年かかる。

●近縁種

オミナエシ　（秋の七草の一つとして有名な花。日当たりのよい草地に生える。）

キンレイカ　（中部地方から中国地方にかけての太平洋側に分布。）

チシマキンレイカ　（別名タカネオミナエシ。北海道の礼文島、大雪山、アポイ岳、羊蹄山、太平山ほかに分布。高山帯の砂礫地に生える多年草。）

●和名

白山女郎花。
別名コキンレイカ。種小名のtrirobaは「3裂」の意味。

●参考図書

日本の高山植物（山と渓谷社）、山草図鑑（栃の葉書房）