タマガワホトトギス

最終更新日
2016/02/02
●学名
Tricyrtis latifolia
●科名
ユリ科ホトトギス(トリキルティス)属
●花期
7月〜8月
●生育地
本州、四国、九州に分布し、山地の谷沿いや湿った林内に生える多年草。
●特徴

高さ40〜80cm。葉は広楕円形で長さ8〜18cm、茎が立ち、茎や葉にほとんど毛がなく、葉の基部は茎を抱く。茎頂や上部葉腋に散房花序をだす。花弁は黄色で紫褐色の斑点がある。

茶花としても使わられる。

●写真集

タマガワホトトギスタマガワホトトギス 野山の夏

●育て方

通年、半日陰で水を切らさないように管理する。

肥料は置き肥をするが、月に2〜3回液肥も与える。

植え替えは春の芽出し前に行い、硬質鹿沼土・富士砂などの混合土で、深鉢に水もち良く植え付ける。

増殖は株分け・実生・挿し芽による。株分けは春、実生は秋。挿し芽は5〜6月に2節つけた姿を挿す。

●近縁種

キイジョウロホトトギス (紀伊半島な部に分布。ジョウロウホトトギスに似るが、茎にほとんど毛が無い。)

キバナノツキヌキホトトギス (宮崎県尾鈴山に唯一分布。葉の基部が茎を抱き、茎が葉を突き抜くように見える。)

キバナノホトトギス (宮崎県に分布。葉に斑点がなく花柄は花より長く、古くから観賞用に栽培されている。)

サガミジョウロウホトトギス (神奈川県丹沢山地に分布。花は茎頂に散房状総状に付き、葉の基部は茎を抱く。)

スルガジョウロウホトトギス (静岡県天守山地に分布。葯が赤褐色でサガミジョウロウホトトギスの変種といわれる。)

チャボホトトギス (本州(東海〜近畿地方〜九州に分布。キバナノホトトギスの矮小種とされる。)

ホトトギス (山地の林縁や崖などやや湿った場所に生え、北海道の一部から本州、四国、九州に分布し、花被片(花弁)は白く紫色の斑点が多数入る。)

ヤマジノホトトギス (北海道(西南部)、本州、四国、九州に分布し、山野の林内に生える多年草。)

●和名
玉川杜鵑。和名は京都府井手町の玉川で見つかったためこの名が付けられた。
●参考図書
日本の園芸植物、山に咲く花(山と渓谷社)、山野草大百科(講談社)、山草図鑑(栃の葉書房)