キバナシャクナゲ

最終更新日
2019/07/10
●学名
Rhododendron aureum
●科名
ツツジ科ツツジ属
●花期
6月〜7月
●生育地

北海道、本州(新潟・栃木県、北・中央・南アルプス、八ヶ岳)に分布し、高山帯の礫地やハイマツ林に生える常緑低木。

●特徴

高さ10〜30cm。幹が横に伏して伸びるため高くならない。枝先の1個の花芽から2〜7個の花を横に咲かせる。花冠はクリーム色、漏斗形。革質の葉は互生し、輪生状の枝の先に多数密生する。葉の表面の細脈はへこみ、枝に黒褐色の芽麟が残る。

●写真集

キバナシャクナゲキバナシャクナゲ 乗鞍岳

●育て方

夏を除き日当たりの良い場所で管理する。夏の高温と多湿に弱いので、梅雨時は直接雨が当たらない場所で管理する。
施肥は置き肥をする。
植え替えは早春か秋に行い、硬質鹿沼土・富士砂の等量混合土を用いる。
増殖は挿し木が良く、早春芽が動く直前か新芽が固まってから前年枝を少し付けて挿す。実生でも殖え、タネは採り播きにする。

●近縁種

アズマシャクナゲ (山形県以南〜中部地方に生える高さ2〜4mで淡紅色〜紅紫色の漏斗状鐘形の五弁花を咲かせる常緑低木。)

オモシロヤマシャクナゲ (東北の面白山に産するアズマシャクナゲで、小葉の這い性タイプで珍重されている。)

クロヒメシャクナゲ (キバナシャクナゲとアズマシャクナゲの自然交配種とみられ、葉はアズマシャクナゲに近いもの。)

ゴシキシャクナゲ (キバナシャクナゲの白花品。)

ニッコウキバナシャクナゲ (キバナシャクナゲとハクサンシャクナゲとの雑種。)

ハクサンシャクナゲ (北海道、本州の中部地方以北、四国の石槌山に分布し、花冠は白色、上側の裂片中央に淡緑色の斑点がある。)

ホソバシャクナゲ (愛知県の鳳来山にのみ分布していて、日本産では一番低地に自生する。葉が細長いので、ホソバと呼ばれている。)

ホンシャクナゲ (飛騨地方から近畿、中国、四国の比較的低残に自生する高さ2〜4mの常緑低木。ツクシシャクナゲの変種と考えられ、葉の裏に毛が無いのが異なる。花期は5〜6月。)

ヤエキバナシャクナゲ (キバナシャクナゲの八重咲き品。)

ヤクシマシャクナゲ (屋久島の高山に自生する高さ50〜150cmの常緑低木。花期は5〜6月。)

●和名
黄花石楠花。
●参考図書
樹に咲く花、高山に咲く花(山と渓谷社) 山草図鑑(栃の葉書房)