シモツケ

最終更新日
2017/04/04
●学名
Spiraea japonica
●科名
バラ科シモツケ(スビラエア)属
●花期
初夏〜夏
●生育地

日本から朝鮮半島、中国に分布。

●特徴

山地の日当たりのよい草地に生える落葉小低木。茎は下方よりよく分枝し束生する。高さ50〜200cm。葉は互生し、広い披針形から卵形、縁には鋸歯がある。花は茎頂に散房花序を作り、桃色の小花を多数つける。花弁は径3〜10cm、小花は多数の雄しべが花弁より長く突き出し、芳香を放つ。

花が散るシモツケソウキョウガノコアカバナシモツケは草本類。

●写真集

シモツケシモツケ/日光・白根

●育て方

風通しの良い日当たりで管理する。

灌水は多めに与えるが、くれぐれも過湿は厳禁。

肥料は有機質肥料に骨粉を加えて与える。

鹿沼土に軽石を混合して、中深鉢に植え付ける。

増殖は挿し木が良い。庭植えでもよく這える。

●近縁種

アイズシモツケ (本州中部以北と九州に分布。主に蛇紋岩山地に生育する。葉は卵形、縁の中程から先に大きく鋭い欠刻状鋸歯がある。花は白色、径約10o、多数集まり径3〜5pほどの単一の丸い散房花序を形成する。花期5〜6月。)

イワシモツケ (本州の主に中〜北部の蛇紋岩山地に分布。葉の形はさまざま、花序の花数は少ない。)

エゾシモツケ (北海道と青森県に分布。葉は丸みが強く、縁にはほとんど鋸歯を生じない。)

エゾノシロバナシモツケ (北海道と本州中部の山地に分布。花色が常に白、葉は薄く緑の欠刻が顕著。)

トサシモツケ (イワシモツケの変種。四国山地の渓流沿い岩上に生える。)

ホザキシモツケ (北海道と本州中部の限られた山域の山地湿原に生える。シモツケ同様紅花で、花序が穂状に長く上伸する。)

マルバシモツケ (本州中部以北の高山帯に分布。花はふつう白色が多い。早池峰山には淡紅色が多い。)

ユキヤナギ (本州の関東地方以南から九州、中国まで広く分布。川岸の岩場や岩れき地に生える高さ1mほどの落葉低木。)

●和名

下野。下野の国(現在の栃木県)で発見され「シモツケ」という名前になったといわれる。
別名キシモツケ(木下野)

●参考図書

日本の園芸植物(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)、山の花1200(平凡社)