四季の山野草図鑑／チシマキンバイ

最終更新日

2017/06/24

●学名

Potentil megalantha

●科名

バラ科キジムシロ属

●花期

6月～8月

●生育地

北海道、東北アジアに分布し、北地の海岸の岩場に生える多年草。

●特徴

高さ10～30㎝。小葉は3個で厚い草質。長さ3～4㎝。茎とともに絹気が密生する。花は黄色で直径3～4㎝、3～7個。副萼片は卵形～卵円形。

●写真集

チシマキンバイ

●育て方

丈夫なので、浅鉢に火山岩を添えて植えたり、多種との寄植えなど好みの植えつけができる。用土は硬質鹿沼土５に軽石砂５などの混合土。

植え替えは５～６月中旬と、少し涼しくなった９月中旬～１０月中旬が適期。根の成長が活発なので、毎年行う。

通年日なたで風通しを配慮。

水やりは表土の乾きを見て与える。

施肥は植えつけ時に元肥として緩効性の化学肥料を株の下の用土に混ぜる。花後と秋に、追肥として有機性または化成の固形肥料を鉢の周囲に置き肥する。

株の増殖は活発な種が多く、植え替え時の株分け、または実生による。

●近縁種

イワキンバイ　（北海道～九州に分布し、山地帯の岩上などに自生。）

ウラジロキンバイ　（北海道・九州の中部地方の高山帯の岩礫地などに自生。）

キジムジロ　（北海道、本州、四国、九州、南西諸島、朝鮮に分布し、日当たりのよい雑木林、丘陵地、草原、海岸の岩場など生える。春に黄色の花を咲かせる。）

キンロバイ　（北海道・本州中北部に分布、高山帯の岩上に自生。）

クロバナロウゲ　（北海道、本州の尾瀬、日光、北アルプスに分布し、亜高山帯の湿地や湿原に生える。）

シナノキンバイ　（北海道・本州中部地方以北に分布。高山帯の湿り気のある草原に自生。花は似ているが、キンポウゲ科である。）

ヘビイチゴ　（日本全土に分布。田のあぜやや湿った草地に生える多年草。）

ミツバツチグリ　（本州～九州に分布。山地帯や平地に自生。）

ミヤマキンバイ　（高山の岩地や草に生える多年草。）

メアカンキンバイ　（北海道の高山帯に自生。）

ユウバリキンバイ　（北海道アポイ岳周辺の高山の岩地に自生。）

●和名

千島金梅。チシマで発見されて、花の形がウメに似て、黄色であることからこの名がある。

●参考図書

高山に咲く花（山と渓谷社）、山草辞典（栃の葉書房）