世界に熱帯から寒帯に広く分布し、150属、2,700種がある。日本には15属35種、そのうち9種2変種が固有。サソリ状花序(巻散花序)をつけるのが特徴的。これまでは分果をつくることなどからシソ科に近縁とされてきたが現在これは否定されている。
一般に花序はカタツムリ状、円錐状、散房状、花は小型で5数性の皿状または筒状の合弁花冠をもつ。多くはるり色で、5数性。雄しべは5個、花筒につく。雌しべは1個、子房は上位。果実は4分果になることが多い。ハナシノブ科、クマツヅラ科、ゴマノハグサ科、シソ科、ナス科とは類縁関係が強い。
Boraはラテン語で「剛毛」の意。
(印象)ムラサキ科というのは伊達ではなく、青紫色系統の鮮やかな花が多い。我が家ではネモフィラがあるくらいだが、ムラサキ科の植物は湿気を好むらしく、地植えでの栽培は難しそうだ。
ハマベンケイソウ属 (Mertensia)・・・北半球の温帯〜寒帯に約50種、日本産は2種あり、1変種が固有。花序は頂生の集散花序。花冠は筒状で5浅裂。裂片は開かない。果実は4分果。平滑。
ミヤマムラサキ属(Eritrichium) ・・・主としてユーラシアの温帯〜寒帯に約30種あり、日本には固有の1種が分布する。
ルリカラクサ属 (Nemophila)・・・この属にはネモフィラがある。
ワスレナグサ属 (Myosots)・・・おもにヨーロッパ、ニュージーランドに50種が分布する。一、二年草または多年草。参考文献
日本の固有植物 (国立科学博物館叢書)
高山に咲く花 増補改訂新版 (山溪ハンディ図鑑)
園芸植物 (山渓カラー名鑑)
最終更新日 2018/02/26