アヤメ

最終更新日
2018/02/28
●学名
Iris sanguinea
●科名
アヤメ科アヤメ(イリス)属
●花期
5月〜7月
●生育地

山野のやや乾いた草原などに生える多年草。
北海道、本州、四国、九州と広く分布している。

●特徴

高さ30〜60cm。花は外花被片の基部に黄色の網目模様があり、内花被片は直立する。根茎は多数の褐色の被われる。

「いずれもアヤメかカキツバタ」。どちらも似ていて美しく甲乙つけにくいという意味ですが、アヤメは花びらに黄色い縞模様が入り、カキツバタは花びらに白い模様が入っています。ギリシャ神話では、神ゼウスの侍女イリスがゼウスの求愛から逃れるために、ゼウスの妻ヘラにお願いして虹を渡る使者へ姿を変えてもらったという伝説があり、虹のようにさまざまな色を咲かせるアヤメは、イリスの化身と言われています。

●写真集

アヤメの花アヤメ 日光・白根

アヤメの花アヤメ 花之江の郷

●育て方

日当たりで育てる。

灌水は乾いたら充分に与え、過湿に注意する。

用土は赤玉土や硬質鹿沼土を用い、深めの鉢に植え付ける。

肥料はチッ素類の油カスなどを与えると軟腐病にかかりやすいので、ときどき草木灰を与える。

植え替えは2〜3年ごとの花後に行う。葉を20cmほど切り分ける。庭植えは日当たりに植え付ける。アヤメの仲間は冬期に株分けすると枯れ死することがあるので、生育期か花後に行う。

●近縁種

イチハツ (中国原産で、古くから栽培されている。外花被片にまだら模様がある。)

エヒメアヤメ (本州の中国地方、四国、九州の山地に自生。花茎が5〜10cmと小型。)

カキツバタ (日本各地の水湿地に自生。花色は濃く、外花被片の中央は黄。内花被片は直立。)

キショウブ (ヨーロッパ全域、北アフリカ、中近東に分布し、日本やアメリカの水辺に野生化している。花は黄色。)

シャガ (本州〜九州の林内に自生。花は白色で紫色の模様がある。)

ダッチアイリス (ヨーロッパ南部原産のスパニッシュ・アイリスにいろいろな種をかけ合わせて作られた園芸品種。)

ノハナショウブ (日本各地の山野の草地や湿地に自生。)

ハナショウブ (ノハナショウブの園芸品種化されたもの。)

ヒオウギアヤメ (北方の湿地に自生し、紫色の花を咲かせる。)

ヒメシャガ (日本各地の山地の林内に自生。シャガより小型で花は淡紫色。)

マンシュウアヤメ (中国東北部に分布する多年草。)

●和名

文目

●花言葉

よい便り、希望

●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、日本の山野草(NHK出版)、花と木の名前(主婦と生活社) 、美しい花言葉・花図鑑(二宮孝嗣著 ナツメ社)