ヒオウギアヤメ

最終更新日
2015/12/28
●学名
Iris setosa
●科名
アヤメ科アヤメ(イリス)属
●花期

6月〜8月

●生育地

北方の湿地に自生し。北海道から本州の中部以北、アジア東北部からアラスカにかけて分布する。

●特徴

高さ50〜70cm。茎先で枝分かれしてて花径8センチくらいの紫色の花をつける。花は外花被片の基部に黄色の網目模様があり、内花被片は直立する。根茎は多数の褐色の被われる。花は一日花で、朝開き夕方にはしぼんでしまう。
アヤメに似るが、内側の内花被片が小さく、上に出る部分が少ない。

●写真集

ヒオウギアヤメの花ヒオウギアヤメ 尾瀬

●育て方

日当たりで育てる。

灌水は乾いたら充分に与え、過湿に注意する。

用土は赤玉土や硬質鹿沼土を用い、深めの鉢に植え付ける。

肥料はチッ素類の油カスなどを与えると軟腐病にかかりやすいので、ときどき草木灰を与える。

植え替えは2〜3年ごとの花後に行う。葉を20cmほど切り分ける。庭植えは日当たりに植え付ける。アヤメの仲間は冬期に株分けすると枯れ死することがあるので、生育期か花後に行う。

●近縁種

アヤメ (山地のやや乾いた草原などに生える多年草。)

イチハツ (中国原産で、古くから栽培されている。外花被片にまだら模様がある。)

イリス (小形の球根で、花の少ない早春に開花する。)

キショウブ (原産地はヨーロッパから中央アジアで明治時代に渡来。)

シャガ (本州〜九州の林内に自生。花は白色で紫色の模様がある。)

シャガ (本州〜九州の林内に自生。花は白色で紫色の模様がある。)

ダッチアイリス (ヨーロッパ南部原産のスパニッシュ・アイリスにいろいろな種をかけ合わせて作られた園芸品種。)

ノハナショウブ (日本各地の山野の草地や湿地に自生。)

ハナショウブ (ノハナショウブの園芸品種化されたもの。)

ヒメシャガ (日本各地の山地の林内に自生。シャガより小型で花は淡紫色。)

マンシュウアヤメ (中国東北部に分布する多年草。)

●和名
檜扇菖蒲。葉の出方が檜扇(ヒオウギ=ヒノキの薄板を重ねた扇で、古くに宮中などで用いたもの)に似ることに由来する。文仁親王妃紀子のお印でもある。
●参考図書
園芸植物(山と渓谷社)、山野草大百科(講談社)