シオガマギク

最終更新日
2018/04/01
●学名
Pedicularis resupinata ssp. oppositifolia
●科名
ハマウツボ科シオガマギク属
●花期
8月〜9月
●生育地

北海道、本州、四国、吸収に分布する山地の草地に生える多年草。

●特徴

茎はほとんど枝分かれせず、高さ30〜60 cmになる。葉は下部では対生し、上部では互生し、長さ4〜9p、幅1〜2pの狭卵形で、縁には形のそろった重鋸歯がある。葉柄は長さ5〜10mm。花は茎の上部に横向きにつく。花冠は紅紫色で長さ2pほど。2唇に分かれ上唇はくちばし状にとがり、下唇は横に広がって浅く3つに切れ込む。

●写真集

シオガマギクシオガマギク 日光・白根

シオガマギクの系統地理 シオガマギクのDNAタイプの地理的変異の研究、日光周辺のシオガマギクは広域に分布しているものらしい、地道にすごい!

●育て方

半寄生植物のため、通常は栽培できないとされています。

●近縁種

エゾシオガマ (亜高山帯〜高山帯の開けた草地に生える。)

オニシオガマ (北海道・本州の中部地方以北の亜高山帯〜山地の湿った草原に生える多年草。)

エゾノヨツバシオガマ (千島、サハリン、カムチャッカ、アリューシャンに分布する。くちばし部の長さ2〜3mmで太くて短いのに対し、日本産のヨツバシオガマはくちばし部が4〜5mmと長いことから、ヨツバシオガマをエゾノヨツバシオガマの変種とした。)

クチバシシオガマ (本州の中部に多い。花筒が白く、上唇のくちばし部は細長い。)

シロバナヨツバシオガマ (白花種)

タカネシオガマ (北海道・本州中部地方の高山帯の草地に自生。高さ5〜20cm。葉は4枚ずつ輪生し、7〜8月に茎頂に数段にわたって輪状に花穂を付ける。)

トモエシオガマ (シオガマギクの変種。本州の中部地方以北に分布。母種より葉の幅がやや広く、花が茎の上部に短く集まってつき、上から見ると花が巴状になる。)

ハッコウダシオガマ (別名:オオヨツバシオガマ。北海道と東北地方に生える。全体に大型で、花序に毛がある。花はふつう10段以上つく。礼文島に生えるレブンシオガマ、キタヨツバシオガマもこの仲間に入る。)

ヒメヨツバシオガマ (小型で花冠全体が紫紅色。)

ヨツバシオガマ (北海道と本州の中部以北の亜高山帯〜高山帯の広葉草原や風当たりのやや強い草地に生える多年草。)

●和名
塩竈菊。塩竈とは、世阿弥の謡曲「松風」、後の歌舞伎・日本舞踊の演目『汐汲』において、浜で海水を沸かして製塩するかまど、塩竈があり、そこで「浜で(はまで)美しいのは塩竈」の言葉がでた。それが「葉まで(はまで)美しいのは塩竈」と洒落て、花も葉も美しい植物、シオガマギク(塩竈菊)となった。
●参考図書
日本の高山植物(山と渓谷社)、趣味の山野草・栽培大辞典(鞄ネの葉書房)、山の花1200(平凡社)