世界に約60属800種、日本には2属3種、日本の固有植物は1変種。APGV分類体系では、従来のヒガンバナ科に加えネギ属とその近縁属、アガパンサス属を含む範囲をヒガンバナ科としている。
花の構造などはユリ科の植物に似ているが、子房下位の点で区別される。これ以外に区別できる点がないので、ユリ科に分類される場合もある。南半球ではアフリカの亜熱帯、北半球ではユーラシア大陸の熱帯から高緯度の温帯までに分布する。多年草で鱗茎があり、葉は混生して線形のものが多い。花は放射相称か左右相称、花被は内外2列で外花被片3、内花被片3からなる。子房は3室で中軸胎座につく。
園芸的にはアヤメ科と並ぶ重要な科で、スイセンやアマリリス、ヒガンバナなど、よく知られたものが多い。
Amaryllisはギリシャやローマの神話に登場する女性の羊飼いの名に由来する。
(印象)スイセンやスノーフレークは庭を作って以来の仲だが、我が家の酷暑と乾燥、極寒の環境に耐え、植えっぱなしで、毎年咲いてくれている心強いやつらだ。
 ガランサス属 (Galanthus)・・・フランスからコーカサス山脈の範囲に分布し、秋から春に白い花を下向きにつける球根植物で、15種がある。和名はマツユキソウ。花期、内果皮片の緑の斑点の位置、形、大きさ、葉の幅と出方などで分類される。スノードロップ、オオマツユキソウなどがある。
ガランサス属 (Galanthus)・・・フランスからコーカサス山脈の範囲に分布し、秋から春に白い花を下向きにつける球根植物で、15種がある。和名はマツユキソウ。花期、内果皮片の緑の斑点の位置、形、大きさ、葉の幅と出方などで分類される。スノードロップ、オオマツユキソウなどがある。 スイセン属 (Narcissus)
    ・・・スペイン、ポルトガル、地中海沿岸、北アフリカに約50種分布する耐寒性の球根植物。
スイセン属 (Narcissus)
    ・・・スペイン、ポルトガル、地中海沿岸、北アフリカに約50種分布する耐寒性の球根植物。 スノーフレーク    
		 などがある。
スノーフレーク    
		 などがある。
 ナンゴクヤマラッキョウは南九州(霧島山と薩摩半島)に固有で、脂肪の蜜腺に被いがない。タマムラサキは日本固有と見られていたが、朝鮮半島にも分布することが判明したため固有種から外した。カンカケイニラは小豆島に固有で、明らかな根茎をもつのが特徴。これら3種は鱗茎が葉鞘由来の暗褐色の繊維たまで被われる。アサツキの変種ヒメエゾネギ、シブツアサツキおよびイズアサツキは、それぞれ北海道、至仏山と谷川岳、伊豆半島と三浦半島に固有。基準変種アサツキの花被長が8〜14mm、雄蕊長が約6mmであるのに対して、ヒメエゾネギは丈が低く花被長が6.5〜8mmで雄蕊はその2/3、シブツアサツキは花被、雄蕊とも長さ6.5mm、イズアサツキは花被長が8mm前後で、雄蕊はその3/4でときに花茎が葉束から分かれて出る点が特徴。イトラッキョウは長崎県に固有で、葉は中実、その変種であるヤクシマイトラッキョウとコシキイトラッキョウはそれぞれ鹿児島県の屋久島と甑島に固有で、両変種とも葉は中空になり、前者は花被が淡紫色、後者はほぼ白色。キイイトラッキョウは紀伊半島南部、岐阜県、愛知県および山口県に生じる。イトラッキョウ群とキイイトラッキョウは花茎が葉束とは分かれて出る点で共通するが、前者は葉が上向きに、後者は斜め下向きに咲く。またこれらは、アサツキ群とともに、鱗茎が葉鞘由来の膜質の被いをもつ。
ナンゴクヤマラッキョウは南九州(霧島山と薩摩半島)に固有で、脂肪の蜜腺に被いがない。タマムラサキは日本固有と見られていたが、朝鮮半島にも分布することが判明したため固有種から外した。カンカケイニラは小豆島に固有で、明らかな根茎をもつのが特徴。これら3種は鱗茎が葉鞘由来の暗褐色の繊維たまで被われる。アサツキの変種ヒメエゾネギ、シブツアサツキおよびイズアサツキは、それぞれ北海道、至仏山と谷川岳、伊豆半島と三浦半島に固有。基準変種アサツキの花被長が8〜14mm、雄蕊長が約6mmであるのに対して、ヒメエゾネギは丈が低く花被長が6.5〜8mmで雄蕊はその2/3、シブツアサツキは花被、雄蕊とも長さ6.5mm、イズアサツキは花被長が8mm前後で、雄蕊はその3/4でときに花茎が葉束から分かれて出る点が特徴。イトラッキョウは長崎県に固有で、葉は中実、その変種であるヤクシマイトラッキョウとコシキイトラッキョウはそれぞれ鹿児島県の屋久島と甑島に固有で、両変種とも葉は中空になり、前者は花被が淡紫色、後者はほぼ白色。キイイトラッキョウは紀伊半島南部、岐阜県、愛知県および山口県に生じる。イトラッキョウ群とキイイトラッキョウは花茎が葉束とは分かれて出る点で共通するが、前者は葉が上向きに、後者は斜め下向きに咲く。またこれらは、アサツキ群とともに、鱗茎が葉鞘由来の膜質の被いをもつ。

 ヒガンバナ属 (Lycoris)・・・日本及び中国に12種分布する耐寒性の球根植物。
ヒガンバナ属 (Lycoris)・・・日本及び中国に12種分布する耐寒性の球根植物。参考文献
日本の固有植物 (国立科学博物館叢書)
  
高山に咲く花 増補改訂新版 (山溪ハンディ図鑑)
園芸植物 (山渓カラー名鑑)
最終更新日 2018/08/19