ヒメシャジン

最終更新日
2018/07/27
●学名
Adenophora takedai
●科名
キキョウ科ツリガネニンジン属
●花期
7月〜9月
●生育地

本州の中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の砂礫地や岩の間に生える多年草。

●特徴

根は太くまっすぐに伸びる。茎は直立し、高さは(10〜)20〜60(〜50)cmまで、無毛または上部に縮毛がある。葉は互生し(まれに対生)し、長さ4〜8cm、幅0.5〜2cmの披針形で、先は鋭く尖り、基部は円形またはくさび形、ふちには鋸歯がある。茎の先に青紫色の花が1〜数個がややまばらにつく。花冠の長さ1.5〜2.5cmの鐘形で先は5裂する。花柱は花冠とほぼ同じ長さか、またはすこしつきでる。花盤は杯形、萼片は鐘形で開出し、ふちに細かな歯牙がある。

変異が多く、葉の幅が2〜8mmと細いものをホソバヒメシャジン、花が長さ約3cmと大きいものをオオバナノヒメシャジンという

●写真集

ヒメシャジンの花ヒメシャジン 至仏山

ヒメシャジンの花ヒメシャジン 白根山

●育て方

水はけの良い用土で植える。

温暖地では6〜8月の3か月間は、寒冷紗の下に置く。

夏の暑さを避けるため、風通しの良い場所に置く。

2〜3年に一度は植え替えて、水はけを良くする。

●近縁種

イワシャジン (本州の東北地方〜関東地方に分布し、山地の湿り気のある岩場や崖に生える多年草。)

ソバナ (山地の草原や林のふちなどに生える高さ1mほどの多年草。)

タマシャジン (ヨーロッパアルプスに分布し、日当たりのよい草原に自生する。)

ツリガネニンジン (日本各地の山地や高原に自生。花期は8〜10月)

ハクサンシャジン (ツリガネニンジンの高山型の変種)

ホウオウシャジン (イワシャジンの高山型の変種。葉が細く刃先で湾曲し、下垂して開花する鳳凰三山の特産種。白花酒も普及。)

ミヤマシャジン (ヒメシャジンの変種で、萼片が全縁のもの。本州(中部地方以北)の亜高山に自生。花期は8〜9月。)

ホソバミヤマシャジン (ヒメシャジンの変種で葉の幅が細いもの)

ヤマナカシャジン (花冠の裂片が裂けるものをという。)

●和名

姫沙参。

●参考図書
日本の高山植物、山に咲く花(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)